ベトナムのスタートアップエコシステム

ベトナムのスタートアップエコシステム

1.ベトナムの企業動向について
・ベトナム計画投資省は2019年7月に同省と統計総局のWebサイトでベトナム企業白書2019を公開した。(ベトナム企業の動向についてまとめた初めての白書で2016年~2018年の情報データを収録)
・2018年末時点でベトナム全土の企業数は71万4,755社。ベトナム政府は2020年までに100万社到達を目標に掲げており、直近3年間の新規企業数は10万社を超えている(2016年:11万100社、2017年:12万6,859社、2018年:13万1,275社)。
・省、市別ではホーチミン市(228,267社/31.9%)が最多で、次いでハノイ市(143,119社/20.0%)、ビンズオン省(27,566社/3.9%)の順に企業数が多かった。上位10省・市で全国の企業の7割を占めている。

※参考(引用JETRO):https://bit.ly/30C7rl1

2.ベトナムのスタートアップ支援環境
・ベトナム政府は2013年にアメリカのシリコンバレーをモデルにしたスタートアップ支援組織(Vietnam Silicon Valley:VSV*1)を科学技術省傘下に設立した。VSVではベトナムでのスタートアップエコシステム構築のために、スタートアップやアクセラレータプログラム、投資家向けのプログラム等を展開している。VSVは75社以上に資金を提供しており、数百万ドルの資金を集めるスタートアップも出てきている。
・2016年5月には首相決定844号(844/QD-TTg)において、「2025年までのスタートアップ・エコシスシステム支援プロジェクト」が出された。この首相決定では800社のスタートアッププロジェクト及び200社のスタートアップ企業の支援を行い、2025年までに2,000のスタートアッププロジェクト、600社のスタートアップが生まれる事の支援、約2兆ドン規模の投資を誘致できるように100社等を目指している。

参考:政府系スタートアップ支援組織(Vietnam Silicon Valley)

*1(Vietnam Silicon Valley):http://www.siliconvalley.com.vn/
参考(JETRO):https://bit.ly/2PwNUBJ

3.ベトナムのスタートアップの特徴
・ベトナムのスタートアップ投資の中でも、EC関係への投資額が多く、2017年に行われた役3億ドルのスタートアップ向けの投資の約3割(約8,700万ドル)に達している。周辺諸国よりもインターネット使用者割合が高く、スマートフォンが広く普及しているため、ECを含めたインターネット関連ビジネスへの投資が集まっている。

※参考(引用statista):https://bit.ly/2IyvVpJ

・ベトナムのスタートアップ企業の経営者の特徴としては、ASEANの周辺国の経営者と比べて、よりビジネスを大きくしたいという意識(ハングリー精神)が強いと言われている。また、2019年8月に世界経済フォーラム(WEF)が公表したレポートではベトナムの若者(15歳~35歳)でアンケートに回答した若者の25.7%が起業願望を持っていると回答した。

※参考(WEF):https://bit.ly/2NMxL8L

4.ベトナムのスタートアップ企業が抱えている問題
・ベトナムのスタートアップ企業が抱えている大きな問題は2つある。1点目にベトナムのほとんどのスタートアップは信用が低いため、金融機関などからの資金調達が難しく、社会に認知され資金が集まるまでの間の資金面調達に苦労するスタートアップが非常に多い。2つ目にスタートアップは知名度が引く、優秀な人材を確保するのが難しい状況が続いている。優秀な人材は大手を含めて様々な企業で取り合いになる事が多く、スタートアップでは優秀なエンジニアに働き続けてもらうために様々な特典(高い給与、充実した福利厚生など)を準備する必要に迫られている。
※参考:ベトナムのIT人材の給与相場(月収)

※引用(Vietnam 2019 SALARY GUIDE):https://bit.ly/2K2odFu